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お知らせ

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巻頭言

東京オリンピックの熱狂と興奮がいまだ冷めやらない中、東京パラリンピックが8月24日~9月5日の間、開催されます。今回の東京オリンピックでは、日本人選手たちの活躍が目覚ましく、メダルラッシュが連日のように報道されましたが、一方では、難民選手団たちの活躍にもスポットライトがあたりました。11か国の代表からなる難民選手団29人は、金メダルこそ取ることはできませんでしたが、自国を追われ、難民という厳しい状況下にあっても、オリンピックに出場するという、素晴らしい夢をかなえることができるのだということを、私たちの前に見事に証明してくれました。

平和な日本に暮らしていると、やむを得ず難民となった人たちのことを、どこか遠い世界の『他人事』のように感じてしまいがちですが、実は現在、世界には8,240万人もの難民が存在しているのです。この人たちは決して自ら望んで難民になったわけではありませんし、もし、時と場所が少し違えば、自分たちだって同じ立場になった可能性があるのです。フランシスコ教皇は、今年の『世界難民移住移動者の日』のメッセージの中で、コロナ禍の現在にあって、もっとも大きな犠牲を払わされるのが外国人や移動者、疎外された人々であるが、この人たちもすべて皆、私たちと同じ船に乗った仲間なのだと語っておられます。

私たちも、難民をはじめ、弱い立場にある人たちのことを『他人事』と捉えるのではなく、『自分事』と捉えることから始めましょう。そのためには、まず自分の身近にいる人たちに関心を持つこと、そして勇気をもって声をかけることが必要です。時に笑われたり、いやな顔をされることもあるでしょうが、それでもいいのです。イエスは常に、「すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17.21)と祈っていらっしゃいました。私たちもその祈りに倣い、歩み続けましょう。