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巻頭言

 今年もいよいよ終わりに近づきました。この時期、おそらく多くの方たちがこの一年間にあった様々な出来事に、心をめぐらしていらっしゃるのではないでしょうか?
 一方、世界に目を向けると、相変わらずのコロナ禍に加え、アフガニスタンやミャンマーをはじめ、世界中のいたるところで終わることのない対立や紛争が続いています。人間はなぜ互いに争いをするのでしょうか? 相手の気持ちや立場を無視して、自己の権利ばかりを主張すれば、そこには当然争いが生まれます。その結果として、勝者と敗者に分かれれば、負けた方の心(時には身体)には後々まで深い傷跡が残ります。おそらく傷つけられたものは、傷つけたものを憎むことはあっても、決して許すことはないでしょう。

 実際に武器を持ちださないまでも、わたしたちの日常にも、小さな争いやいざこざはしょっちゅう起こります。誰かに言われた何気ない一言で、ひどく傷つけられた。そんな経験の一度や二度、おそらくどなたにもあることでしょう。そんな時、傷つけた相手をうらんだり憎んだりしてしまうのは、当然のことですが、その気持ちを長い間持ち続けるのは、自分にとって大変苦しいことでもあります。

 キリストはユダに裏切られ、人々から「十字架につけろ」とののしられ、死に際してもなお、神の前に人々の赦しを乞います。たとえ死に至るまで傷つけられたとしても、相手を赦し続ける。それほどまでに神の愛は深いからです。
 
 神のごとくゆるしたい
 ひとが投ぐるにくしみをむねにあたため
 花のようになったらば
 神のまえにささげたい          八木 重吉                                                                                        

この待降節の間、神からいただいた大きな愛と赦しをいつも心の中に思いながら、日々を過ごせたらと思います。